


9/21/2025
ボムゲ院(オープン予定) KKEUT韓医院で行っている「ほくろ除去の準備:治療前に押さえておきたい知識」施術ノートです。
ホクロ除去施術における、傷跡と再発を分ける繊細な境界線
日々の診療を終え、最後のカルテを閉じるたびに、ある思いがよぎります。
「小さなホクロ一つを除去する施術の裏に、どれほどの専門的な判断が求められているのだろうか」
一般にホクロ除去は、単に色素を取り除く処置だと捉えられがちですが、実際にはどの程度の深さまで除去し、どこで止めるかという判断で、術後の結果が大きく変わってきます。
当院では、このデリケートな境界線に細心の注意を払い、傷跡と再発のバランスを考慮した施術を目指しています。

1. ホクロ除去の基本的な考え方 – 単純な色素治療とは異なります
ホクロはメラニン細胞が特定部位に集まり増殖することで形成される病変です。
肝斑やシミのような色素疾患がメラニン色素の破壊と吸収で対応できるのに対し、ホクロはそうではありません。病変組織そのものを物理的に切除するか、削り取る処置が必要となります。
このため、深いホクロを一度に全て除去しようとすると、傷跡のリスクが高まる場合があります。皮膚の隆起部分を慎重に除去することが大切です。
浅いホクロ → 表皮層に留まる → 比較的低負担で除去が期待できます
深いホクロ → 真皮層まで達する → 傷跡を抑えるために、適切な深さを見極める
当院の細やかな配慮は、まさにこのような点に集約されます。
当院では、「もう少し」と「少し足りない」の間の最適な除去深度を見極めるよう努めています。
この正確な判断が、過度な刺激を避け、皮膚が自然に再生するための時間を確保することにつながります。
2. ホクロ除去レーザー – CO₂とEr:YAG、それぞれの役割とは?
ホクロ除去に用いられる代表的なアブレーティブレーザーは二種類あり、それぞれ特性が異なります。そのため、どちらか一方だけでは対応しきれない状況も存在します。
Er:YAG(2940nm)
特徴: 水分への吸収率が高く、組織を繊細に削り取ることができ、熱損傷が少ないとされます
長所: 術後の傷跡や紅斑、赤みといった副反応のリスクを低減できる傾向があります
適応: 比較的浅いホクロや、術後の跡を極力目立たなくしたい場合に検討されます
CO₂(炭酸ガス, 10,600nm)
特徴: 組織の凝固作用や止血作用、さらに組織収縮効果にも期待ができます
長所: 深部に及ぶホクロ、血管腫、隆起性病変の処置において効果が期待されます
適応: 深く根付いたホクロや、出血を伴いやすい病変に対して選択肢となります
当院のデュアルレーザーアプローチ
単一のレーザー機器だけで、あらゆるホクロに対応しようとすると、かえって傷跡形成のリスクを増大させる可能性があります。
当院では、CO₂レーザーでホクロの根や厚みのある部分を処理し、その後Er:YAGレーザーで皮膚表面を整えるように施術しています。
当院が重視するこの二種類のレーザーを組み合わせるアプローチは、繊細な調整が求められる施術において、良い結果を目指すためのものです。
同じホクロ除去施術でも、二つの異なるレーザー機器の選択と使用方法によって、術後の傷跡の程度や再発のリスクには差が生じることが考えられます。
3. 回復過程 – 鍵となる2週間の湿潤療法
ホクロ除去後の皮膚は、適切な治癒過程をたどることが重要です。特にこの初期段階のケアが、最終的な仕上がりに大きく影響すると考えられます。
術後0〜2週:湿潤管理
デュオダームまたはそれに準ずる再生用ゲルを継続して貼付することをお勧めします。
無理にかさぶたを剥がさず、自然に剥離するまで待つことが基本的な管理方法です。
術後2週以降:紅斑管理
再生クリームと日焼け止めの使用は欠かせません。
紅斑の持続期間には個人差があり、数週間から数ヶ月続く場合もありますが、通常は時間の経過とともに徐々に薄れていきます。
色素沈着を起こしやすい体質の方には、必要に応じて追加の鎮静レーザーやトーニングによるケアをご提案することがあります。
ポイント: 最初の2週間の湿潤療法が傷跡を最小限に抑える上で中心的な役割を果たすことです。その後の赤みは、適切な期間をかけて徐々に落ち着いていくでしょう。
4. 当院が追求する細やかな配慮 – 結果へとつながる違い
デュアルレーザー活用: CO₂とEr:YAGレーザーそれぞれの特性を考慮し、状態に合わせて選んで用います。
施術中の深さの見極め: 出血の有無や組織の色、感触の変化を細かく確認し、適切な深さで完了できるよう慎重に判断します。
複数回に分ける除去計画: 深さのあるほくろは、無理なく複数回に分けて丁寧にアプローチし、より自然な仕上がりを目指します。
経過に合わせた回復管理: 施術後は約2週間の湿潤環境を保ち、その後は肌の再生を助ける処置や保護を行い、回復をサポートいたします。
心に留めていただきたいこと。
ほくろの除去においては、その最終的な仕上がりが、単に「どう削るか」だけでなく、「どの深さで終了するか」という判断によって大きく左右されます。
当院では、この「どこで施術を終えるか」という微妙な判断が、私たちが考える些細な差を生み出すと考えています。
結びとして
たとえ小さなほくろを除去する際にも、その過程には様々な要素が関わってきます。施術後の傷跡の有無や肌のなめらかな回復、そして再発の可能性に至るまで、これらはすべて施術者の繊細な判断と、深さに対する細やかな配慮によって左右されるものです。
当院が目指すのは、施術の痕跡をできる限り少なくし、より自然な状態へと導くことです。小さな判断の積み重ねが大きな違いをもたらすという認識こそが、私たちが重んじる些細な差なのです。